今回の「山笠から学ぶ組織論②」は「ルールに従う、ルールを自分勝手に創らない」です。
山笠でとにかく何度も言われるのが、「安全第一」です。毎日必ず終わった後に「体調の悪い方はおられますか」「お怪我をされた方はおられませんか」と尋ねられます。
それだけ、「無事に終わらせる」ことに注意されています。
そして、「安全第一」を達成するために、特に気をつけていることが「ルールを守る」ことです。
山笠はある意味、常に危険と隣り合わせです。棒と棒の間をかきわけてたくさんの人たちがかつごうとするわけですし、狭い路地に入ったり、急なカーブを切ったりするわけですから、山笠を運営するのに、細かいルールが定められています。
特に山笠をかつぐときには、細かいルールが決められています。より安全に、より早く走るためには、スムーズなかき手の交代が要求されます。
このルールを無視して山笠につこうとすると大事故につながります。ですので、ルールを守ろうとみんなで努力しますし、ルールに従えない人は排除されます。
また、勝手に自分の判断でルール以外の行動をすることに神経を使っています。自主性も大切ですが、その前に、「定められたルールの下で」の自主性を発揮すること重んじています。
会社でも同じことが言えます。会社で決めたルールを守ろうとすることがとても大切です。ところが時間が経つに従い、ルールを守ろうとしなくなったり、自分自身の勝手な解釈を用いて、自分で大義名分をつくりルールに従おうとしなくなる人が出てきます。
決めたはずのルールを守れない人が組織を崩していく。山笠では「安全第一」の目的の元にルールが定められています。
山笠も会社も組織です。お互いを尊重し合い、お互いが何をしなくてはいけないのか、何を守らないといけないのかを理解しながら成り立っています。今回の山笠ではいろんなことに気づかされたものとなりました。ありがとうございました。