弊社では毎月1回、いわゆる「席替え」を行っております。その目的は「外部環境の変化に対応すること」です。日々めまぐるしく変化する経営環境に社員と一緒に対応する能力を身につけていけば、外部環境の変化に対応できる組織になります。しかしながら、どうやって外部環境の変化に対応できる自分自身を創っていけるかを考えてみました。そして思いついたのが「席替え」です。
一般的に、我々小規模企業(最近は中小企業とさらに零細企業を分けてこのように呼びます)は転勤できる支店を持っておりませんし、配属転換ができる複数の部署を持ちあわせていません。あっても名前だけでほとんどが同じ顔ぶれを見ながら仕事をしています。ましてや、毎日利用する机が毎日同じ場所ならば環境の変化などはありません。
環境に変化がないと、人間はその環境を自分の使いやすいように自然とカスタマイズしていきます。そして居心地の良い環境を作り出します。あえて「席替え」を行うことで、一旦創った環境を壊していきます。まさに外部環境を変化させるわけです。席替えをすると環境が一変します。使いやすかったものが使いにくいところにあり、一声かければすぐに反応する同僚も違う場所に移動し、やりにくいことばかりです。しかしそれがいいんです。
改めて与えられた環境を整えていく、これが外部環境対応力を身につけていきます。我が社では席替えを月に一度のペースで行います。席替えがやりやすいようにキャスター付きの引き出しと椅子を移動させればどの場所でもOKなように机を全て取り替えました。
さらに部門毎の移動ではありません。部門に関係なく移動しますので、部門の垣根は完全になくなりました。時には意思疎通がうまく行かないなぁと普段から思っている人が横につくこともあるかもしれません。(いないとは思いますが。。)その時は、自分のコミュニケーション能力を発揮させて、自分の目の前の課題を解決していけばいいのです。環境変化対応力とはそういう力を言うのかもしれません。
整理整頓を見直すという効果もあります。この辺は我が社の今後の課題です。5S運動の強化を図る必要があります。
みんなで取り組むという効果もあります。毎月席替えとなると力を合わせることが求められます。集団行動の大切さを学んでいきます。