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失敗を認めてあげる社風づくりがこれから益々必要です。

我々建設業にとって、年末から3月の年度末にかけては、大変忙しい時期になります。3月の年度末にかけて建物の完成を計画している物件が多いからです。

ありがたいことに、福岡の街は、日本の他の地方都市と比較して元気なようです。少子高齢化が社会問題になって久しいですが、ここ福岡市は毎年右肩上がりで人口が増え続けています。アジアの玄関口として、クルーズ船の来航も増加傾向に有り、中国や韓国からの観光客も増加していますし、九州新幹線の開通の効果もあり、九州各地からの人の流れも多くなっています。国際会議場もいつもイベントがあり、コンベンション都市としていろんな会議が福岡で開催されているようです。街のど真ん中にある世界的にも珍しい国際空港でもある福岡空港は、滑走路をもう1本増やすためにターミナルビルを全面リニューアルしており、弊社もその施工に携わっております。

JR博多駅界隈もJR博多駅ビルの新築や、隣接する日本郵政のKITTEビルが新たにオープンし、以前に比べて人の流れが活発になっています。博多駅周辺のホテル建設も進んでいきます。
福岡の中心地である天神地区は、老朽化したビジネスビルの容積率緩和による再開発プロジェクトがいよいよこれからスタートし、10年かけて大都市にふさわしい街の顔になることでしょう。(福岡空港が街のど真ん中にあるために、高さ制限があり、他の大都市と同じような高いビルを建設することはできません。)

ヤフオクドームに隣接していたホークスタウンも、全面解体し、新たに三菱地所がデベロッパーとなり商業施設を中心として再開発されます。九州大学箱崎キャンパスも半分以上の学部が伊都キャンパスへ移転しましたので、ヤフオクドーム数個分の地域の街づくりがスタートします。まだまだ開発途上の福岡市東部のアイランドシティや、アイランドシティに統合移設した広大な敷地を持った3箇所の青果市場の跡地の再開発など、街づくりの話題に事欠かない福岡で仕事をさせていただけるのは、本当に運がいいことだと感じています。

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さて、本題に入りますが、我々は人間である限り、失敗をする生き物です。「私、失敗しませんから」とテレビの女医さんみたいに失敗しない人はいません。ミスもするし、勘違いだってあります。たくさんの良い評価を頂いているベテラン社員さんもそんな失敗の繰り返しでスキルやノウハウ、技能を身に着けていったのです。だからと言って施工ミスばかりしていいと言うわけではありません。我が社はガスや水を扱う仕事をしていますし、ガス漏れや水漏れしてもいいよと言いながら仕事をしているわけではありません。ガス爆発でも起こせば、信用が吹っ飛ぶどころか、会社が無くなります。社員の生活の基盤も失ってしまいます。そんな中、我々はお客様に対してより質のよいものを提供しようと努力をしていますし、お客様も我々により品質の良さを求めています。

また、失敗することは、我々の仕事に対していろんな気づきを持たせてくれて、それが我々のスキルを高めていく糧にもなっています。時には失敗をすることも必要だということも我々は知っています。しかしお客様の立場から言えば、簡単に失敗を認めるわけにはいきません。だれもが自分が担当する物件では失敗してほしくないと思っています。

とは言え、我々は機械ではありませんので、常に100%完全に物事を進めていくことはできません。生身の人間である以上、我々は不完全な存在であり、失敗をします。お客様は我々に対して常に完璧を求めるのに、やっている我々は常に不完全です。私はこの仕事に携わったときから、今日までそのギャップをどのようにして埋めたらいいのかを考えてきました。

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答えは一つではありませんが、答えの一つとして、「失敗を認め、その人の存在価値を認める社風を創ろう」ということです。

起きてしまったことは仕方ありません。代表として責任を取るのが「社長の仕事」です。社員に責任を押し付けることはやめました。社員さんがやらねばならないことは、責任を「果たす」ことです。責任を果たすという意味は、「より良い方向へ、自分や周りの人を導く努力をし続けること」と定義しています。

失敗を次にどのように活かしていくか、いままで以上に考えながら行動に変えていくことです。それが「不完全な生き物」である人間として求めていく我々のあるべき姿だと考えています。

周りの人たちは、それをサポートしていく。より以上を目指そうとする仲間を応援していく働きかけをしてあげる。これが出来るようになると失敗に価値が生まれてくると思います。中にはベテラン社員になればなるほど、「そんな甘いこと言ってるから失敗するんだ」「オレはいままでそんなことは一切受けずに頑張ってきた」と否定したりしがちです。しかし実はその本当の思いは、「人を励ましたり、褒めることに慣れていないからやりづらい」とか、人との関わり方に慣れていないために、人に関わっていく勇気が持てていないのではないでしょうか。

そういう人たちも、若い時代からの失敗の繰り返しで今の自分のポジションがあることを再確認すべきだと感じます。

本当の勇気は「人に関わっていく」ことで身についていきます。そしてそれが、「失敗を認める」イコール「人の存在価値を認める」ことになると思います。我が社はそんな社風づくりをこれからも目指していきます。

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