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島根電工(株)さんへ訪問させていただきました。

法政大学の坂本光司教授の著書「日本で一番大切にしたい会社3」で登場した島根電工株式会社へ訪問し、荒木恭司社長へお会いしてきました。

荒木社長の島根電工さんを知ったのは、2016年5月号の「理念と経営」でした。

2016年5月号:企業事例1島根電工(島根県松江市)

ぜひお読みください。

その後、生産性本部の年に一度の大会の「西日本生産性会議2017」に参加した際の、パネルディスカッションに荒木社長がパネラーとしてお見えになられ、居並ぶ大企業のお歴々を目の前に、軽快な語り口で社員を大切にすることが経営の基本であることを語られたのを見て、即、名刺交換させていただき、今回の訪問になりました。

西日本生産性会議2017

西日本生産性会議2017の報告書です。

さて、島根電工さんがある島根県松江市には直行便がありませんので、1日2便の出雲空港行きへ乗りました。国内のプロペラ機に乗ったのは久しぶりでしたが、座席が横に3席で15列くらいの小さな飛行機で、乗る時に頭の中で、インディージョーンズの曲が鳴っていました(笑)

1時間ほどでついたのが、出雲「縁結び」空港でした。ちいさな空港ですが、一応国際便もあります。

レンタカーを借りて、空港から40分ほど走ると松江市。初めての島根県で、宍道湖がとても大きいイメージどおりでした。玄関には、我々3人の名前が入ったウエルカムボードがありました。

「島根で、島根電工のテレビCMを知らない人は島根県人ではない」

そのくらい有名らしいです。YouTubeで検索すると、「助けたい、助けたい!♫」と社員さんが並んで出てきます。ちょっと泥臭い感じのコマーシャルが耳に馴染んでいるそうです。

それまで官庁関係の電気工事で十分に経営をやってこれたビジネスモデルを、20年前に「これだけで、未来もずっといいはずがない」と思った当時の営業所長だった荒木社長が、エンドユーザー空いての小口工事中心の電気工事にシフトさせ、現在は売上160億円強のうち、50%を小口工事で稼いで、なおかつ高い収益を保っているすごい会社に変化させました。

人口55万人くらいの島根県で、小口工事でそれだけの業績を上げられているのにビックリです。「私は景気動向を知りません。我が社の事業に景気は影響しませんので、興味がありません」と言われました。

一度言ってみたいセリフです(笑)

当時の一番の反対者は社長・会長であったそうで、その当時の話などをしてくれました。

また、「カルロス・ゴーンは大嫌いな経営者です。自分は何億ももらっておいて、業績が悪くなると、工場を閉鎖し、何人もの社員を解雇する。東芝は株主のためにやった経営でマイナスになりました。いまでも株主に振り回されて、とんでもないことになっていますよね。」「トヨタ自動車は日本でナンバーワンの会社ですが、協力業者さんにはどうなんですかねぇ〜」との言葉に、島根電工さんの経営姿勢が伺えます。

「我が社で大切にするのは、1番は社員さん、2番めに協力業者さん、3番目にお客様、4番目に地域のみなさん、最後が株主です。社員さんが、働くことに喜びを感じて、幸せに生きることが何より大事です。次に協力業者さんを値切るようなことはせず、お互いが利益を確保できるWINーWINの関係性を構築する。次にお客様です。」

「『玄関の灯籠の電球を取り替えてくれ』というお客さんから、正月に電話をいただきました。『手の届かないところですか?』と尋ねると、『手が届く場所だ』という。私は、『正月は誰だって休みたい。いつでもできるようなところは少し我慢してください』と言いました。働く人のことも考えないお客さんは、客じゃない。仕事をしなくても結構です。と社員にも言っています。」

これも一度言ってみたいセリフですが、本物の経営者だなと感じました。

B2Bでも十分な実績を上げているのに、B2Cへチャレンジする。そして、社員や業者さんを大切にする。それが成り立つビジネスモデルをマーケットとしては決して大きくない島根県で実現している。その凄さを垣間見ることができました。

社員さんを尊重する、いろんな表彰制度がありました。またお客様に即対応できる仕組みがたくさんありました。なにより、それを実現できる人財の育成カリキュラムが豊富にありました。

強くいい会社になるには、ちゃんと理由があります。

島根電工さんを見習って、我が社も新しいビジネスモデルに挑戦します。

乞うご期待!

丁寧な対応をしていただいた島根電工の荒木社長、野津常務をはじめスタッフのみなさんに感謝です。
ありがとうございました。

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